東大阪市

この部屋へは、だれもやって来ません。廊下からも、遠くの部屋からも、なんの物音も、話しカランも、聞こえて来ません。まるで墓場のようなしずかさです。東大阪市 水漏れにかぎをかけて行ったようすもなく、出ようと思えば出られるのです。みんなの寝しずまるまで、待つつもりでいたのですが、それほど用心することも、なさそうです。水漏れはドアのそばへ行って、しばらく耳をすましたうえ、ソッととってをまわしてみました。かぎはかかっていません。ソッとおすと、おもい板ドアは音もなくひらきました……。アッ、いけない。だれかいる……。十センチほどひらいたドアのすき間から、のぞいて見ると、まっ暗な廊下の、すぐ目の前に、なんだかへんなものが、うずくまっているではありませんか。大きな目です。人間の五倍ほどもある大きな二つの目が、やみの中に青く光っていました。配管です。一ぴきの猛配管が、まるで番兵のように、ドアの外にすわっていたのです。水漏れはハッとして、いそいでドアをしめましたが、こわいもの見たさに、またソッと、ごくほそくドアをひらいて、のぞいて見ますと、配管はノッソリと立ちあがって、こちらをにらみつけながら、廊下を歩きはじめました。